夕焼け小焼け

夕焼けをこよなく愛する男の雑記ブログ

熱に侵され、ゴキブリへと変身しかけた話。

つい先日まで謎の高熱が出ていた。一晩にして38℃まで上がり翌朝には39.4℃を記録。それはもう地獄のように苦しい事。そんな中私の体に起きた異変を発表していく。

 

身体がだるい

これは言われなくても分かるかと思うが、身体がだるい。とにかくだるいのだ。どのくらいだるいのかと言うと、カラオケで気持ちよくサビを歌っている時にふざけて演奏停止してくる脂ギッシュでワキガな友人くらいだるい。ワキガは仕方ない。脂も仕方ないよ。体質だもん。だが演奏停止、お前は許さない。それらに演奏停止というスパイスが加わるだけでそれはカメムシがゴキブリに進化するくらい悪質である。つまり、カメムシ臭のするゴキブリくらいだるいのである。カメムシ臭のするゴキブリ。そんな超次元迷惑害虫を想像して見て欲しい。仮に名前をK(カメムシ)G(ゴキブリ)でKGとでもしよう。そいつは即刻地球防衛軍に殺られるべきである。

そんなKGに心臓というビートを止められそうになったのだ。演奏停止どころではい。人間停止である。「ちょ、お前ふざけんなよー」で済まされる話ではない。それを防ぐため、体の中でテラフォーマーズばりの争いが起きていたのである。頑張れ白血球。ほんの小さな、しかし確実にそこにいるだろう白血球に頼るしかなかった。とはいえ、恐怖を感じるのは禁じ得ない。

 

尋常じゃない発汗

熱が出ており体温が高いというのもあり、私の居室は空気がこもりがちであるというのもあり、尋常じゃない汗が出てしまっていた。汗はベタベタするし、匂いも決して良いものではない。・・・・匂いが良くない、そう、それはKG化計画だったのである。恐らく、カメムシ部門の進化であろう。激臭を身に纏う。私の体の中で動めくKGが私の乗っ取ろうとしている証拠なのである。鼓動を止めるのでなくKGに変身させようというしていた。シャワーで流そうとしても先ほども述べたよう身体がだるく動く事が出来ない。つまり次の段階に進んだということになる。汗をかいてはタオルで拭き、というのを繰り返していたが確実に私の体は蝕まれて行った。触覚の一本くらいは生えていたかもしれない。

 

関節が痛み、寝返りが打てない

次に起きた現象は身体的機能の現象である。気がついたのは夜だった。ようやく寝れたのもつかの間、すぐに起きたのである。その時間実に30分。あっという間である。大事なのはなぜ起きたのかということである。明るかった?違う。うるさかった?違う。寝返りが打てなかったのである。寝返りを打とうとすると身体の重み、だるさがのしかかりなんだか関節が痛いし苦しいのである。これは初めての経験だった。そもそも熱自体久しぶりであったが、またひとつ初体験が増えたのである。これからは初体験は?という愚の骨頂な質問をされた際は今の年齢を答える事にしよう。恐らく魔法を使ってみてとお願いされるに違いない。

さて、そんなホグワーツ談義はどうでもいいのである。重要なのは機能的なものだけでなく、身体的にもKG化が進んでいるという事だ。KGのフォルムは知らないがきっと元の姿に近しいものだろう。KでもGでもいい。奴らのフォルムを想像して見て欲しい。奴ら、寝返り打てそうか?そう。これが答えなのである。奴らはどうみても寝返りとは無縁である。寝返りができないという事は私自身のフォルムが確実に奴らに似てきているという事である。人間サイズのKG。そんなのが街に放たれた暁には世の中大パニックだろう。どうにか駆除されて身体中恥ずかしいところまで調べられ指を入れられるに違いない。そんな恥ずかしめを受ける未来が待っていると思うと怖いが、人間サイズのGは新幹線の速さで走れるそうなので、それはちょっと便利かもなんて思ったり思わなかったりラジバンダリ。この時にはすでに触覚2本は生えていただろう。ラジバンでる場合ではない。

 

食欲が湧かない

食べる、ということは我々人間には不可欠な生の営みである。そんな大事な能力が損なわれつつあった。好きだったラーメンなんてかけらも食べたいと思わない。チャーハン?カレー?パスタ?くそ食らえ。そんな風に心が荒んでしまっていた中私は気が付いた。これもKG化計画の一部ではないか。奴らは少しの食べ物で長く生き残ることができる。Gに関しては恐竜がいた時代から生きていると言われているくらいだ。さらに今回のあいつはGではなくKGである。さらなる進化を遂げているKGの力は計り知れなかった。「このままでは髪の毛一本で一週間生きのびてしまう、、、」と待ち構えている未来に効率的な燃費を感じつつも美味しいご飯を食べられないのは嫌なのでどうにか抗った。口に、何かを入れてやろう。なんでもいい。食べられそうな、何かを。そうして私はグレープフルーツを口に運んだ。グレープフルーツなら食べられそうな気がしたのだ。今思えば、それが功を奏したのかもしれない。それから身体は、少しずつ少しずつ回復へと向かっていった。

 

終わりに

グレープフルーツという人類の希望により私はKGに変身してしまうという恐怖、そしてその事実から救われ、地球の平和は保たれた。グレープフルーツは、もしかしたらKGの敵なのかもしれない。成分がダメなのか、味がダメなのか。理由はしれないがとにかくグレープフルーツを食べたのが功を奏したのである。私はこれからも、KG(喰らう グレープフルーツ)していくだろう。